マーラー:交響曲第5番(ゲルギエフ=ロンドンso)Web
悠々とした歩みで開始。まことによく歌い情のある演奏。高機能のオケでクリアーなうえに、大変情熱的な盛り上がりを築く。爆音に近い感じだが、透徹感と各楽器群の分離の良さで、音圧の中で期待する盛り上がりが簡単にクリアされて満足感が強い。粘らず情熱的な演奏だ。3楽章では、総じて速めのテンポ、感情の起伏が大きく、それにあわせてテンポを揺らせている。過激なほどのエネルギーの噴出、管は割れ、大太鼓の波動が襲ってくる。緩徐部も決して粘らず、メロディーをはっきりと押しだしだれることはない。激情型の指揮者の表現を支える強固なアンサンブルをもつオケの技術は大したもの。高機能オケによってはじめて達することの出来る表現だろう。心拍数が早くなった。おなじみの4楽章は耽美的に涼風を吹かせる。映画「ベニスに死す」のような病的な印象は全くなく、生を感じることが出来る美しさの極致といった感じ。終楽章も絶妙の語り口で、グイグイ引っ張っていく。テンポをかなり変化させるが、粘ついた感じは全くない。フィナーレの盛り上がりは圧倒的な迫力だが、素晴らしくコントロールされて、音圧だけでなく高度のアンサンブルから生まれる色彩感が光の放射のようなまぶしい輝きを与えている。爪を隠さない鷹のような指揮者とのコンビは、なかなか期待がもてる。満足のいく演奏でした。
1.Trauermarsch (Funeral March)
2.Stürmisch bewegt, mit größter Vehemenz (Moving stormily, with the greatest vehemence)
3.Scherzo
4.Adagietto
5.Rondo-Finale
1.Trauermarsch (Funeral March)
2.Stürmisch bewegt, mit größter Vehemenz (Moving stormily, with the greatest vehemence)
3.Scherzo
4.Adagietto
5.Rondo-Finale

