質屋芝居(桂小文治)

ある質屋に男がやってくる。急に葬式ができたとのことで、質に入れてある裃を出しに来たのだ。質札を小僧に渡し、小僧は蔵へ、すると、町内の素人芝居の稽古の音が聞こえる。忠臣蔵は三段目、風呂敷の紋が桐の紋、裃の紋が鷹の羽のぶっちがい、判官の紋だ。音に合わせて一人で三段目を演じ始める。次に来たのが長襦袢を出しに来る。小僧が帰ってこないので、前の客に文句を言われ、番頭が倉へ、芝居を演じている。小僧に勧められ番頭も芝居に加わる。二人とも帰ってこないので客が旦那に文句を言う。旦那が蔵へ行くと、二人は芝居に興じている。誠に立派な芝居、こんな大きな芝居に札売りがないのはいけないと、旦那自らその役をやり、呼び声をかけ始めた。しびれをきらせた客が、蔵へ行ってみる「うちの裃、あんたの長襦袢、めちゃめちゃやがな、こりゃ。入ろう」「だめだい、だめだい」「ちょっと」「中入れんわい。無銭はらなんわい」「いえ、札が二枚渡してございます」
マクラは金と質屋について。高めの声で上品な語り口。芝居の場面ではお囃子が入り、華やかな雰囲気。大阪から東京へ出てきて、そのまま残った師匠。大阪弁の中に、なにやら東京弁が混ざっているようで、なんだかおかしい。

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