CDでわかる音楽の科学(岩宮眞一郎)

音から音楽の基礎、楽器や演奏、ホール、オーディオ装置を科学的に説明する。2ページで1つのコラム。その容量にあわせてか、専門的に過ぎてわかりにくいものがある。読み物としては、あまり引き込まれない。科学としての興味はそそられた。ページを気にせずにもっと深く解説してもらいたかった。(ナツメ社)

米朝ばなし(桂米朝)

大阪、京都、奈良、兵庫などの地名にちなんだ噺を紹介している。これまでに聞いた話でも舞台がどこかはっきりと理解していないものが多かったが、具体的な地図で示され、付随情報を知ると、同じ噺が数段リアリティを持った感じだ。語り調の表現で、すいすい読み進むことが出来ました。(講談社文庫)

ファーブル昆虫記 第十五分冊

腐葉土の中で幼虫期を過ごし、変態に当たって腸内容物から殻を作るハナムグリの生態。卵をいろいろな豆の中に産むゾウムシ。カメムシの美しい卵の孵化の観察、各種の昆虫の体液をすう吸血鬼サシガメの孵化の仕組み。土中に巣を作り繁殖するハナバチの生態、ハナバチの巣に寄生するハエ、また、1年に2度繁殖し、春の繁殖は秋に受精した物で雌しか生まれない、夏の繁殖は雌しかおらず処女生殖となるが、その時は雄雌が生まれることの観察。相変わらず、驚異的で緻密な観察だ。写真や動画が普通でない時代、昆虫の形態を記した文章は想像力を要するし疲れる。映像がなくても昆虫の動きが頭に映るのが不思議だ。(岩波文庫)

ファーブル昆虫記 第十四分冊

自分の糞で外套を作るクビホソハムシ、植物から吸い取った水分と作り出した液で泡で巣を作るアワフキムシ、泥で壺を作りその中にすむヨツボシハムシ、沼の中で木の端や貝殻で鞘を作るイサゴムシ、小枝で着物に身を包むミノムシ。幼虫が自らの身を守るための衣装を作る虫たちの生態を実験する。オオクジャク蛾とヤママユでは雌の所に遠くから飛来する雄。これらの虫が何を頼りに雌の場所を知るのか。何年間もかけた実験により、人間にはわからない臭いを、驚異的な感覚で察知すると推察する。見た目には関心がなく、行動への興味からの大変な観察。感服してしまう。(岩波文庫)

ファーブル昆虫記 第十三分冊

いたずらをすれば死んだふりをすると言われるオヒョウタンゴミムシ。何時間も死んだように動かなくなる。このような昆虫は数多くいる。観察と実験により、死んだまねはしておらず、本当に失神か眠っていると推理する。アザミに卵を産ゾウムシの生態、木の葉を巻いて中に卵を産むドロチョッキリやブドウノチョッキリ、同じチョッキリでもトゲモモの実をうがって産卵するキンイロチョッキリ。その他のチョッキリも加えて生態を観察し、驚くべき能力を明らかにする。(岩波文庫)
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